EUとNATOの違いについて知りたいですか?
本記事では違いを分かりやすく解説して、全加盟国を紹介しています。
EUとNATOについて知りたい方はぜひご覧ください。
Contents
EUとNATOの違いとは?わかりやすく解説
それではまずEUとNATOとの違いについて説明していきますよ。
わかりやすく解説してしまうと
・EUというのは主にヨーロッパの国々が加盟する経済的および政治的連合
・NATOというのは西側諸国の安全保障の集団防衛
ということなんです。
だからまったく別の組織であり目的も違うのですが、設立時期も似たような時期ですし、東側の共産圏から西側の自由主義陣営の利益を守るために作った組織なので似たような側面もあります。
あとはNATOには核抑止政策として核シェアリングありますので、ウクライナとしてはどうしてもNATOに入りたかったと思います。

EUとは?
それではEUの説明をしていきます。EUとは英語ではEuropean Unionですので、日本語にすると欧州連合ということになりますね。本部はベルギーのブリュッセルにあります。
ヨーロッパというのは小さな国が多いですよね。そのため、それぞれの国力は小さいです。また国境が多いことで税金のやりとりなんかも複雑化してしまうので、ヨーロッパを一つとするように経済圏を作ってしまおう!というのが目的なんです。
EU:European Union
日本語訳:欧州連合
本部:ブリュッセル(ベルギー)
発足年:1993年11月1日 マーストリヒト条約の発効を受けて
目的:、経済通貨同盟、共通外交・安全保障政策、警察・刑事司法協力等のより幅広い分野での協力を進めている政治・経済統合体
EUの歴史
それではEUが作られるための歴史的経緯を見てきましょう。
1952年7月23日 欧州石炭鉄鋼共同体 (英: ECSC) が設立
1953年1月1日 欧州経済共同体 (英: EEC) と欧州原子力共同体 (英: Euratom) が発足
1967年 これら3つの組織を統一する目的で作られたのが欧州諸共同体 (英: EC)
となっています。そしてこのECというのが元になって、どんどん加盟国が増えていくのですね。
その後、そして1993年11月1日 マーストリヒト条約の発効を受けて設立されました。
ユーロとは?
EUが作られたときに一緒に考えされたのが通貨のユーロですね。
それまでは各国が独自の通貨を使っていました。フランスならフラン、ドイツならマルク、イギリスならポンドが有名ですね。それを1つにしてしまい便利に簡便にしたのがユーロという統一通貨なんですよ。
NATOとは?
それでは一方のNATOとはいったいどういうものなのでしょうか?
NATOとはNorth Atlantic Treaty Organizationの略で日本語では北大西洋条約機構と訳されています。これは日本と基本的価値を共有する欧米諸国をメンバーとする集団防衛組織となります。
ということで安全保障を目的とした組織ということがわかります。NATOの条約5条には集団防衛について明記されていて集団的自衛権を行使し、北大西洋地域の安全を回復し及び維
持するために必要と認める行動(兵力の使用を含む。)を取るとなっています。
NATO:North Atlantic Treaty Organization
日本語訳:北大西洋条約機構
本部:ブリュッセル(ベルギー)
発足年:1949年(原加盟国12か国)
目的:「集団防衛」、「危機管理」及び「協調的安全保障」の三つを中核的任務としており、加盟国の領土及び国民を防衛すること
ということで、NATOに入ると集団的自衛権で自国が守られます。
EUとNATOの加盟国の違いとは?
それでは加盟国の違いも見ていきましょう。
EUの加盟国
- アイルランド
- イタリア
- エストニア
- オーストリア
- オランダ
- キプロス
- ギリシャ
- クロアチア
- スウェーデン
- スペイン
- スロバキア
- スロベニア
- チェコ
- デンマーク
- ドイツ(加盟時西ドイツ)
- ハンガリー
- フィンランド
- フランス
- ブルガリア
- ベルギー
- ポーランド
- ポルトガル
- マルタ
- ラトビア
- リトアニア
- ルーマニア
- ルクセンブルク
引用:外務省
現在は27か国となっています。元々は西ヨーロッパの国々だけが加盟していたEUなんですが、ソ連崩壊後は東ヨーロッパの国々が加盟してきて現在は27か国という大所帯になっています。
ただ2020年にイギリスがEUを正式離脱したように大きな国にとっては加盟することがメリットにならないこともあります。
NATO加盟国
- アイスランド、
- アメリカ合衆国、
- イタリア、
- 英国、
- オランダ、
- カナダ、
- デンマーク、
- ノルウェー、
- フランス、
- ベルギー、
- ポルトガル、
- ルクセンブルク(以上原加盟国)、
- ギリシャ、
- トルコ(以上1952年2月)、
- ドイツ(1955年5月当時「西ドイツ」)、
- スペイン(1982年5月)、
- チェコ、
- ハンガリー、
- ポーランド(以上1999年3月)、
- エストニア、
- スロバキア、
- スロベニア、
- ブルガリア、
- ラトビア、
- リトアニア、
- ルーマニア(以上2004年3月)、
- アルバニア、
- クロアチア(以上2009年4月)、
- モンテネグロ(2017年6月)
- 北マケドニア(2020年3月)
以上の全30か国が加盟しています。引用:外務省
ということで、両方入っている国もありますが、EU、NATOの片方だけって国もあります。