最下層の身分・賤民から国王の側室となり、後の国王の生母となった実在した人物をモデルにした大人気の韓国歴史ドラマ「トンイ」に登場する、19代王・粛宗とヒロインのトンイの間に生まれた次男・クム/延礽君。
20代王となったクムの異母兄に当たる景宗が急死し、景宗に子がいなかったために、延礽君が31歳で即位、21代王・英祖となりました。
今回はその英祖が出てくるドラマについてご紹介します。
トンイの息子・英祖が出てくるドラマとは?
名優ハン・ソッキュがトンイの息子・英祖を、そしてその息子でありイ・サンの父である思悼世子(サドセジャ)を若手実力派俳優イ・ジェフンが熱演!本格ミステリー時代劇「秘密の扉」。
「秘密の扉」は、「トンイ」と「イ・サン」をつなぐ朝鮮王朝最大の“謎”を解き明かす、悲劇の「米びつ事件」を新たな視点から描くミステリー時代劇。
主人公は、英祖とその息子の思悼世子。韓国の歴史ドラマが好きな方には有名な、英祖が実の息子である思悼世子を米びつに閉じ込めて餓死させた悲劇に新たな解釈を施し、殺人事件というフィクションを織り交ぜた本格ミステリー時代劇、とされています。
英祖と思悼世子は名作「イ・サン」や「トンイ」にも登場している韓国歴史ドラマファンにはお馴染みの人物ですよね。「トンイ」が英祖の母親を中心としたドラマ、「イ・サン」は英祖と思悼世子の息子・正祖のドラマなら、「秘密の扉」は「トンイ」と「イ・サン」の間を描いたドラマと言えます。
英祖を演じた名優ハン・ソッキュさんを始め、キャストが豪華で魅力的!
トンイでヒロインの子役時代を演じたキム・ユジョンさんがジダム役で出演し、ここでも存在感のある演技を披露しています。
また、主人公ソン役を演じたイ・ジェフンさんは、若手実力派俳優。この作品が初の時代劇とのことですが、さすが実力派、熱演に引き込まれます。
さらに、悲惨な事件につながるスリリングなストーリーも大きな見どころ。
英祖は、幼い頃は生母の身分が低いことで蔑まれ、即位後は異母兄の景宗を暗殺したという噂に悩まされていました。そのせいもあってか、臣下たちの忠誠心を試すために8回も譲位宣言をしています。
最初の宣言は世子であるソンが4歳の時。その後に7回も。「秘密の扉」にも描かれるように、そのたびに臣下たちは青ざめて反対し、幼いソンにも反対させました。
政争に苦しめられた英祖は、政治勢力の均衡と民の税負担を減らそうとしますが、即位の決め手となった“連判状”のために阻まれます。
そして身分差のない世の中を目指した世子ソンは父である英祖が隠し通してきたその“連判状”にまつわる秘密の扉を開くことに…。
そんなソンを巡って英祖と老論派との駆け引きの末、ついに英祖が最愛の息子を処刑することになる「秘密の扉」のクライマックスでは、「イ・サン」の序盤につながる、英祖と重臣たちとの駆け引きがスリリングに描かれています。
なぜ、英祖は息子を無残に処刑したのか?その謎に迫っていて、フィクションではありますが、「イ・サン」ファンにとっては、ハラハラドキドキしながらも「あー、そうだったのか!」と納得がいく作品となっています。
関連してみたいドラマとは?
もうひとつ、関連してみたいドラマはこちら。「ヘチ 王座への道」。
チョン・イルが除隊後、2年半ぶりにドラマ復帰して話題となった作品。タイトルの「獬豸(ヘチ)」とは、善悪を見極める伝説上の動物のこと。役人たちを監察して法を執行する司憲府(現在の検察のような機関)をこの「獬豸」に見立てています。
ドラマは不遇の王子が仲間に支えられながら司憲府(検察組織)を改革し世の中を立て直して民のための政治を行い、王座に就くまでを描く、英祖の若き日の愛と友情の物語です。
強力なスタッフやキャスト陣が魅力!「イ・サン」、「トンイ」等の人気時代劇を書いてきたキム・イヨン作家が手がけた野心作で、「イルジメ(一枝梅)」「アチアラの秘密」等で優れた演出力を認められたイ・ヨンソク監督とタッグを組んだ作品として、韓国では放送開始前から期待の声が高かった作品。
また、チョン・イル除隊後初復帰作としても話題になりましたが、チョン・イルはこれまでにも「美賊イルジメ伝」「太陽を抱く月」「夜警日誌」などの時代劇に多く出演していて、ブランクを感じさせない美しく涼し気なカリスマ性溢れる演技を披露しています。
また、チョン・イルを支える若手俳優気心知れた魅力的な共演陣がたくさん出演。中でもチョン・イルとはかねてから広告撮影を一緒にしてきたAraさんが司憲府の茶母ヨジ役で熱演し話題に。Araさんは「応答せよ1994」が大ヒットしたせいか、コミカルな演技のイメージが強く、放送前にはオーバーな演技が時代劇に合わないのでは、という意見もありましたが、実際に放送が始まると「Araの新しい姿が見られた」など、役柄を自分のものにしたAraさんへ好評価が目立ちました。
まとめ
トンイの息子・英祖が出てくるドラマは、この二つ。
名優ハン・ソッキュがトンイの息子・英祖を、そしてその息子でありイ・サンの父である思悼世子(サドセジャ)を若手実力派俳優イ・ジェフンが熱演した本格ミステリー時代劇「秘密の扉」。
不遇の王子が仲間に支えられながら司憲府(検察組織)を改革し世の中を立て直して民のための政治を行い、王座に就くまでを描く、英祖の若き日の愛と友情の物語を描いた「ヘチ 王座への道」。
「秘密の扉」はクライマックスで「イ・サン」の序盤につながる、英祖と重臣たちとの駆け引きがスリリングに描かれていて、「ヘチ 王座への道」はこれまでの英祖とは異なる全く新しい英祖を描いた作品で、どちらも魅力的な作品なのでぜひ一度見てみてください!